のーぶら

　「のーぶら」の最終巻が発売されましたので、そのレビューを。

　一時期、この作品が載っていた「月刊少年チャンピオン」を毎月買っていたのですが、さすがに「のーぶら」のためだけに買うのも馬鹿げているので、単行本派になっていたのですよね。だから、まさかここまで早く（5巻）完結するとは思わなかったので、ちょっとびっくりでした。この優柔不断な主人公なら、もっと引き伸ばしもできたと思うのに（笑）。

　ストーリーはえっと･･･ちょっとネタバレが入ります。＜が、多分このマンガを読んでる人はしーなさんかあさかさんくらいしかいないと思うので、そのままいきます。

　基本は、主人公の正人（♂）、ユウキ（♂）、薫（♀）の三角関係がメインになります。
　ユウキは小さな頃から憧れている人がいました。それが「まーくん」と呼ばれていた子。小さな頃に別れてしまった「まーくん」を見つけたユウキは、正人（まーくん）の家に同居するのですが･･･ユウキは「まーくん」を想うあまり、心も身体（服装）も女の子になっていたのでした･･･。

　この状況での、主人公の葛藤がこの物語の肝になります。
　正人は薫という彼女がいながら、アパートに帰ると可愛いユウキが待っているわけです。さらにユウキは自分のことを好いていて、いろいろアプローチもしてくる。性格も大人しくて、優しく、料理も家事も得意で、それでいて無防備･･･。
　もう、据え膳状態です。襲ってくださいと言っているようなものです。

　･･･ユウキが男でなければ･･･。

　実際、正人はユウキにキスしたり、押し倒したりしています。が、最後で躊躇してしまう（少年誌だからというのもありますが）。

　「･･･だけどパンツを脱がしてしまったら、ユウキに対しての気持ちが萎えてしまうか･･･、新しい世界が待っているか－
　どっちもイヤだー！」

　･･･という叫びは、読者の声でもあるでしょう（笑）。

　最終話に関しては、収まるところに収まったなぁ･･･という感じです。
　連載最初から疑惑視されていた「ユウキは本当は女ではないのか？」という謎（本編では一度も裸を見せていない）も決着つきましたし･･･。

　･･･というか、やっぱり男同士で抱き合ったり、キスしてたんだね･･･。